【読書備忘録】愛情とは何か?〜井村雅代さんの『結果を出す力』を読んで〜
こんばんは、中野祐治(ゆう)です。
『結果を出す力』の感想まとめ、第3回目の今回は、『なぜ井村コーチは選手に結果をださせることが出来るのか?』についてまとめていこう。
重要なのは『結果を決めていること』結果を決めてプロセスを考える。
ではなぜ、井村コーチは結果を残すことが出来たのか?
本の冒頭でも書かれているが、それは『結果を決めているから』だ。
こんなことを言うと、『結果よりプロセスでしょ!』と、おっしゃる方もいるかもしれない。
この本には『結果を決めている人』と『プロセスを大切にしたい人』、その両方が出てくるので、2つの観点からお話していこう。
結果を決めるとプロセスが決まる。
『結果を決めている人』
もちろんこれは井村コーチだ。
本書に出てくる井村コーチの言葉からは、その一つ一つから『結果を決めている』ことが伝わってくる。特に印象に残った一文を紹介しよう。
『もっと言えば、どういった方向に選手を進化させれば確実にメダルが取れるか、最初から見えているわけではありません。
それでも、チームをゴールに連れていくのがコーチの仕事ですから、人の心はどちらの方向に動いているだろうか、世界の価値観はどのように変わりつつあるだろうか、ありとあらゆることにアンテナをはって、先を読んで、目標を決めます。』
そう、手段が最初からわかっている訳ではないのだ。結果を決めているからそれを達成するために、ありとあらゆる手段を考え、目標設定していくのだ。
プロセスを大切にした先に結果はない。
では逆に、プロセス重視ならどうだろう?
面白いと思ったのは、井村コーチと対象的に、選手たちは『プロセス重視』の考え方なのだ。
『結果』以上に『チームワーク』と『絆』が大切で、全力を出して他の選手よりも抜きん出ること、目立つことを嫌がるそうだ。
僕も『チームワーク』や『絆』はとても大切だと思う。だが結果を出すという点においてその考え方は足手まといだろう。
井村コーチがおっしゃられるとおり、『真剣勝負の試合で、手を抜いて泳いでいる選手がいて勝てるはずがない』からだ。
相手を大切に思うなら、結果を決めて関わるべきではないだろうか?
『結果を決めていること』
この本を読んでその重要性を改めて確信した。
それと同時に思ったのは、『結果を決めて人と関わる』ということは、すごく愛情に溢れているということだ。
どこの世界に、『自分が結果を出すこと』に、ここまで真剣に考え、共に努力し、共に挑戦してくれる人がいるだろうか。
井村コーチの選手に対する全力の関わりは、そう思わせるものがある。
大切な人との関わりについても、考えさせられる本だった。
それではまた。
本日の格言
結果が出てこそ、頑張った日々に価値が出てくるのです。
〜井村雅代 〜